歌は心だっ             ! もくじ へ
 
 
  「あの人プロの歌手だって 知ってる?」「ぇえっ 知らないよ」
  「横柄な態度の人ねぇ」「うん」いやなやつだな とわたしも思った
  何か用事ができたらしくて そいつが急ぎ始めた 立ち上がり
  そのレストランの イスに みんなが座るイスに 靴を乗せた
  履いたままの靴を乗せて 弛めていた靴ひもを結び直した 両方だ そして出口へ向う
  一度立ち止まった 植木の土に くわえていたタバコを捨てる 出て行った
  軽いスナップを利かせて 捨てた 火の付いた吸い殻は 1mほどの植木の 鉢の中に!
  うそ じゃ ない
  見た わたし自身が 我が目を うたがった
 
  こんな奴のUTA 絶対に聞きたくない 例え どんなに上手でも
  そして こんな奴のUTAを一瞬でも 良い なんて思いたくないから
  歌だけを聞いた時に その歌い手の正体を たちどころに見抜く 眼力が欲しい
  その心を見破って 一刀両断に 切り捨てることが 出来るくらいの 洞察力が欲しい
  と 思った
 
 
 
  むかしむかし 銀座のライブハウスへ行った事がある
  誰が出るのか知らず どんなジャンルかも知らず に入った
  すべて歌手だった 5人が交代でカバー曲を4曲ずつくらい歌ったと思う
  伴奏のバンドは 始めから終わりまで 同じだったと思う
  知らない歌手ばかりで 男性 女性 シャンソン バラード ポップス etc.
  その中に
  上手そうに見せかける歌手がいた
  声量が多い ビブラートがうまい という歌唱技術を 押しつけて来た
  歌詞とメロディーと技術という 品々が 並べられていた
  しかしそこに歌はなかった 伝えて来る気持ちは
   ほぉれ 俺様は歌がうまいだろう ほぉれぇえっ と言う気持ちが充満していた
  歌詞の意味 歌の内容にかかわらずに
  2分の1音符は どれも同じで 技術をひけらかす場所に なっていた
 
 
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  わたしは毒舌家ですね
  以上は 歌ですけど 演奏でも
 
  むかしむかし FMラジオから 聞こえてきました
  来日する有名なピアニストらしい のですけど
   せわしい
  確かに指は早くて曲芸的
  しかし 何を 伝えようとしているのか わたしは首をかしげました
  ストレスイライラ憤懣を 何の解決も無しに ぶつけている
  ようにしか わたしには思えなかった
  曲芸でも ゆとりのある気持ちでやってほしい
  そんなことを 思いました。