想像する楽しみ            ! もくじ へ
 
  金子みすゞさんの情報をネットで探していた
  出来れば 詩が載っていたらいいな そしたら あった
  あちこち見て そして そして 気になることがあった
  『 空色の花 』 と言う詩がひとつあるページで
  なにやら画像が出て来た
  空の写真だった
  数日前に 想像する楽しみについて考えていたので わたしは反発したくなった
  空には 色々ある
  空の見本があると
  イメージを狭く限定する気がした
  えらい博士よりほんとの空を知っている花は 幾多の空を知っているはず
  ひとつの画像を提示することは
  おせっかいかも知れない
  青い空は一つ でも一つじゃない
  しろっぽい空 みどりがまざっている空 紺色の空 透きとおって星の視線を感じる空
  高さが違う あさゆうには 思いもしない色になる時がある
  いろいろ色々だ
  朝焼け夕焼けの染まりかたは ほんの少しから 大々的に全天にわたる規模まである
  もちろん 雲のこと 月のこと 虹 星 自然現象 人間の作ったあれこれ
  様々な おまけが有る
  あさゆうの青空と言える空に かなりの星が確認できる
  金星は見たことがある 水星も見えるはずだ異論もあるかも知れないけれど
  そして太陽が どこかにいる そんな
 
  空色って どんな色
  どんな想いが行きかって どんな想いを受けとめて 来たことか
  知っているのは小さな青い瞳の花
 
 
 
  『『
        空色の花      作詩 金子みすゞさん
  青いお空の色してる 小さい花よ、よくお聴き。
 
  むかし、ここらに黒い瞳の、かはいい女の子があつて、
  さつき私のしてたよに、いつもお空をみてゐたの。
 
  一日青ぞら映るので、お瞳(メゝ)はいつか、空いろの、
  小さな花になつちやつて、いまもお空をみてゐるの。
 
  花よ、わたしのお噺が、もしもちがつてゐないなら、
  おまへはえらい博士より、ほんとの空を知つてゐよ。
 
  いつも私が空をみて、たくさん、たくさん、考へて、
  ひとつもほんとは知らぬこと、みんなみてゐよ、知つてゐよ。
 
  えらいお花はだァまつて、ぢつとお空をみつめてる。
  空に染まつた青い瞳で、いまも、飽きずにみつめてる。
                                    』』
 
 
 
  はかり知れない様々な想いが詰まってぎゅうぎゅうの 空 と 花
  生まれ変わる過程でうすらいだ記憶を 呼び覚まさせている
  記憶が無くてもやはり 同じことをするとしても
 
  引用としてこのまま載せたいです
  著作権は死後五十年で
  死後に発表された場合は発表後五十年で切れるようです
 
  詩中の『 瞳 』は めと読むのでしょうか
  貧しくて ノートも紙も買えない極貧の中で 粗末な紙に
  みすゞさんの詩はびっちりと書き込んであった とか 聞きました
  好きな場所で改行出来ず、やむなく改行する中で使われた句読点には彼女の血涙と精
  魂が込められているのでしょう
 
 
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